
夏にスポーツをする子どもに、何を持たせるか。
あるお母さんが、こんな話をしていました。
「粉末のポカリスエットを、表示の倍の水で薄めて持たせている」
甘すぎないように。
糖分を取りすぎないように。
少しでも多く水分を飲めるように。
家庭ごとに、小さな工夫があるようです。
ほかにも、冷たさが長く続くように、ポカリスエットを凍らせて持たせる人もいます。
どちらも、暑い中で運動する子どもの体を考えてのことです。
でも、ポカリスエットは薄めたり、凍らせたりしてもよいのでしょうか。
薄めると、糖分だけが減るわけではない
粉末のポカリスエットを表示の倍の水で作れば、味は薄くなり、糖分も半分になります。
しかし、薄くなるのは糖分だけではありません。
汗で失われたナトリウムなどの電解質も半分になります。
ポカリスエットは、水分と電解質が体に吸収されやすいよう、糖分や塩分の濃度を考えて作られています。
そのため、メーカーは、粉末を表示どおりの濃さで作ることを勧めています。
甘さや糖分が気になるときは、ポカリスエットだけを大量に飲むのではなく、水やお茶と使い分ける方法もあります。
汗をどのくらいかいたか。
どのくらい長く運動するのか。
食事が取れているか。
必要な飲み物は、状況によって変わります。
普通のポカリスエットを凍らせると?
暑い日の冷たい飲み物は、おいしく感じます。
凍らせて持たせれば、しばらく冷たさが続きます。
ところが、普通のポカリスエットを容器のまま凍らせることは、メーカーからは推奨されていません。
凍ると液体が膨張し、容器が変形したり、破損したりする可能性があるためです。
もう一つの理由は、中身が均一でなくなること。
水の部分が先に凍り、糖分や電解質を含む部分が偏ります。そのため、溶け始めは味が濃く、最後は薄くなることがあります。
一本の中でも、飲む場所によって成分の濃さが変わってしまうのです。
凍らせるために作られたポカリスエットもある
実は、「ポカリスエット アイススラリー」という商品があります。
アイススラリーとは、細かな氷の粒と液体が混ざった、シャーベットのような飲み物です。
こちらは、パウチのまま凍らせ、揉んでから飲むことを前提に作られています。
暑い環境で運動や作業をするとき、体の内側から冷やすための選択肢です。
ただし、内容量は100g。
これだけで、運動中に必要な水分をすべて補えるわけではありません。水分補給の代わりではなく、体を冷やすための補助として使う商品です。
同じ「凍らせたポカリスエット」に見えても、普通の商品を凍らせるのと、凍らせる前提で作られたアイススラリーでは、意味が違います。
子どもに少しでも飲んでほしい。
糖分を取りすぎてほしくない。
暑さから守りたい。
薄めることも、凍らせることも、そんな気持ちから生まれた工夫だと思います。
けれど、よかれと思って変えたことで、もともとの成分バランスまで変わることがあります。
必要な場面では、表示どおりに作ったポカリスエット。
冷たさを利用したいときは、凍らせるために作られたアイススラリー。
普段の水分補給には、水やお茶。
一つの飲み物ですべてを補おうとせず、場面に合わせて使い分ける。
小さな工夫にも、向いている場面と、向いていない場面があります。
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