👘着物と人のあいだ②|帯揚げ一枚と、京都の雨

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訪問日:2026.3.1

銀閣寺へ向かう前、東山の小さな古着屋に立ち寄った。

以前、半幅帯を買った店だ。
観光客向けというより、地元の人がふらりと入るような店。
通り過ぎてしまいそうな控えめな入口で、最初は「営業している?」と思ったほどだった。

この日は天気は良いが肌寒く、東山駅を出た時は真冬の服装でもちょうどよかった。
ただ、歩くと暑い。
コートを腰に巻く人も多く、コートを着たまま日傘を差している人までいる。

京都の季節は、日本人でも服装が難しい。

そんなことを考えながら歩いているうちに、ふとこの店を思い出した。

今回は帯揚げを一枚購入。800円。
クレジットカードだと10%上がるという。

店主は気さくな方で、

  • 営業時間は12時〜17時
  • 休みは特になく、雨や雪の日は休み
  • 傘の水に困ること

などを話してくれた。

「正絹は濡れると価値が下がる」

そう聞いて少し納得した。

日本人が雨に濡れたくないのは、風邪をひくからだけではなく、晴れ着を大切にする感覚も関係しているのかもしれない。

年末は掃除をしながら店を開け、年始も営業しているという。
静かに続く、京都らしい商いだった。

このあと哲学の道を歩き、銀閣寺へ向かった。

👉 🚉銀閣寺|流れの中で考える

後日、着付けの先生に帯揚げを見せると、

「若い子の色ですね」

と言われた。

一瞬、「え?自分では使ってはいけないの?」と思ったが、

「わかる人しか気にしないから、自分で使っていいよ」

と笑っていた。

京都で買った帯揚げは、少し若い色だった。
でも、そのくらいが今の自分にはちょうどいい気がした。