
夏になると、日本では「土用の丑の日」が話題になります。
スーパーや飲食店にはウナギが並び、「夏バテ防止に」と勧められる光景も、この季節ならではです。
海外の方から見ると、
「なぜ日本人は真夏にウナギを食べるの?」
と不思議に思うかもしれません。
実は、この習慣には栄養だけでなく、日本ならではの食文化も関係しています。
土用とは、季節の変わり目を指す言葉です。
その期間の「丑の日」にウナギを食べる習慣が広まったとされています。
江戸時代には、平賀源内がウナギ屋に助言したという有名な話があります。
ただ、この話は広く知られていますが、史実として確定しているわけではありません。
一方で、奈良時代の『万葉集』には、夏やせにウナギを勧める歌が残されており、昔から夏の食べ物として親しまれてきたことがうかがえます。
では、本当に夏バテ防止になるのでしょうか。
ウナギには、たんぱく質やビタミンA、ビタミンB群などが含まれており、暑い時期の栄養補給には役立つ食材の一つと考えられています。
ただ、ウナギを一度食べれば夏バテしない、というものではありません。
十分な睡眠や水分補給、バランスの良い食事など、毎日の積み重ねも大切です。
海外にも、暑い時期に体力をつけようとする食文化があります。
韓国では、暑い日に参鶏湯(サムゲタン)を食べる習慣があります。
「熱をもって熱を制す」という考え方から、あえて温かい料理を食べて汗をかき、体調を整えるという文化です。
中国でも地域によっては、暑い季節に体調を整える薬膳料理が親しまれています。
一方、ヨーロッパでは、暑い日はサラダや冷たい料理など、軽めの食事を選ぶことが多く、日本のように「この日にこれを食べる」という全国的な習慣はあまり見られません。
暑さへの向き合い方にも、それぞれの国らしさがあるようです。
子どもの頃、私はウナギが苦手でした。
あの皮の食感が、どうしても好きになれなかったのです。
人生のどこかで、好きになった食べ物がいくつかあります。
ウナギ、牡蠣、そしてセロリ。
味覚が変わったというより、おいしいものとの出会いがあったからなのかもしれません。
旅をしていると、思いがけない店や料理に出会うことがあります。
「苦手だから」と決めつけず、一度試してみる。
そんな偶然の出会いが、新しい楽しみを増やしてくれることもあります。
これからも、健康だけでなく、そんな出会いも楽しみながら、「食べて楽しむ。」を続けていこうと思います。
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