💊薬と人のあいだ 12|OS-1は、なぜ少ししょっぱいのか?

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夏になると、ドラッグストアでよく見かけるものがある。

経口補水液、OS-1だ。

職場の小さな勉強会で、メーカーの担当者がこんな話をしていた。

「健康なときに飲むと、おいしくないですよね。」

参加者がうなずく。

確かにそうだ。

スポーツドリンクのような甘さを想像すると、少ししょっぱく感じる。

「でも、脱水しているときは、おいしく感じる人もいるんですよ。」

身体が必要としているものを、自然に求めるからだという。

本当だろうか。

そう思いながら聞いていた。

経口補水液は、スポーツドリンクとは少し役割が違う。

スポーツドリンクは運動時の水分補給やエネルギー補給を目的としている。

一方、経口補水液は、下痢や嘔吐、発熱、熱中症などによる脱水時に、水分と塩分を効率よく補給できるよう考えられている。

海外にも同じ考え方はある。

経口補水液(ORS)は世界中で利用されており、脱水対策として広く普及している。

ただ、日本では少し存在感が違うように感じる。

ドラッグストアに並び、テレビで紹介され、夏になると熱中症対策として話題になる。

薬ではない。

けれど、医療の知恵が身近な商品として生活の中に入っている。

それは日本らしい風景なのかもしれない。

そういえば、お遍路を歩いていたときのこと。

真夏の暑さの中、汗をかきながら歩いていた。

脱水気味だったと思う。

塩飴をなめた。

きっと身体が求めていたはずだ。

・・・

特においしくはなかった。

身体は正直なのか。

それとも私が鈍いのか。

答えは分からない。

ただ、水分も塩分も普段はあまり意識しない。

だからこそ、不足したときに初めてその大切さに気づくのかもしれない。


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