訪問日:2025.5.3(憲法記念日)
伊丹ミュージアムと白雪ブルワリーレストラン長寿蔵
🌸 混雑を避けて、少し早めの出発
ゴールデンウィークの人出を避け、朝のうちに関西の中心部を出発。
電車の窓から見える景色は、次第に都会のざわめきから静かな住宅街へと変わっていきました。
今日の目的地は、空港と文化が共存する町・伊丹。
どこか懐かしい空気を感じながら、心が少しずつ旅のリズムに整っていきます。


🏛️ 伊丹ミュージアム「動物画たん」展
到着したミュージアムは、穏やかな空気に包まれていました。
入口に掲げられた「動物画たん展」のポスターに使われていた絵のインパクトが強く、
その世界観に引き込まれるようでした。
あまりのユニークさに、現在のアニメのルーツを感じ、
思わず胸が高鳴り、ワクワクしながら開館を待ちました。

展示室に入ると、まず目に飛び込んできたのは、擬人化された動物や道具たち。
ハサミや栗が人のように描かれ、物語を語る。
高貴な人物には極彩色、昔話の世界には淡い色——
その色の対比に、江戸の絵師たちの美意識が確かに生きていました。
江戸の絵師たちは、ただ絵を描いていたのではなく、
「人と動物の関係」を通して“生き方”を表現していたのかもしれません。

📘 図録に込めた小さな挑戦
展示を見ながら、写真加工に使うイラストのヒントがいくつも浮かびました。
特に、フランス語のガチャで制作中の昔話シリーズ——
その台本づくりの参考にもなる発見がいくつかありました。
この展覧会の図録は、挿し絵の研究素材として購入。
AIではまだ再現できない筆の柔らかさや淡い色の重なりに、
「人の手で描く温度」を感じます。
今は挿し絵なしの構成ですが、
いつか、有名な昔話を紹介するときに、
その物語に合う絵を自分の手で添えられるようになりたい——
そんな新しい課題と夢が生まれました。

🍶 白雪ブルワリーレストラン長寿蔵 — 酒文化の今と昔が出会う場所
展示を見終えたあとは、すぐ近くの「白雪ブルワリーレストラン長寿蔵」へ。
江戸時代から続く日本酒「白雪」で知られる小西酒造が運営する、
日本酒とクラフトビールの両方を楽しめるレストランです。
この街が「清酒発祥の地」と呼ばれる理由を、
味わいながら感じられる特別な場所です。
実はこの「ブルワリー(Brewery)」という名前の通り、
店内では自家醸造のクラフトビールも提供されています。
淡色のラガーから、香り高いエール、黒ビールまで、
種類ごとに個性があり、少量のテイスティングセットで飲み比べも可能。
「白雪=日本酒」というイメージを覆す、新しい体験が味わえます。
つまりここは、
“酒文化の今と昔が出会う場所”。
クラフトビールの軽やかさと、日本酒の深み。
その両方を味わいながら、
時代を越えて受け継がれる「発酵の知恵」に心を寄せることができるのです。
頼んだのは粕汁とアボカド丼のセット。
粕汁はとろりとした旨味で、体の奥から温まるような味。
アボカド丼は少し個性的でしたが、それも旅の味の一部です。
“食べながら、歴史を味わう”——
そんな言葉がぴったりの昼食でした。


👉 関連記事はこちら:
🍵美と味 (大阪)伊丹編①/②-白雪ブルワリーレストラン 長寿蔵 — 🥑アボカド丼と粕汁の昼下がり|YUMEVOJA
2階の展示コーナーには、江戸時代の「諸白造り(もろはくづくり)」についての解説がありました。
白米だけで仕込む革新的な製法が紹介されており、
この技法こそが、「伊丹=清酒発祥の地」と呼ばれる由来を今に伝えていました。

隣の直売所では、有料で少量の試飲ができます。
味の違いを楽しみながら、思わず全種類を制覇。
購入も考えましたが、荷物になることを思い出して断念しました。
日本国内なら郵送もありますが、送料を考えると少し迷うところ。
また、海外への発送も行っていないようです。
その後、街歩きをしながら酒蔵の町並みを楽しみました。
白壁が並ぶ通りや、木の香りが残る小道を歩いていると、
この土地の人々が今も文化を大切に守り続けていることを感じました。

🪷 小さな学びと、午後への移動
ミュージアムで文化を感じ、
レストランで味わいながら学び、
そして街の中で、過去と今が静かに混ざり合うのを感じました。
“文化と食のあいだ”にある豊かさを、体で味わう時間。
午後は、空へ。
伊丹スカイパークと、飛行機が頭上をかすめる空港端の川沿いの細い道へ向かいます。
この後のシーンでは、写真では伝わらない迫力を、BGM付きの動画でお届けする予定です。
次回「途中下車の旅(大阪)伊丹編②」では、
空と風と人の温もりに出会う午後のひとときをお届けします。


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🧿 フランスへの扉
― 命を描き、美で語る文化 ―
フランスでは、命を“感じる”よりも“描く”。
17世紀の詩人ラ・フォンテーヌの『寓話集』では、
キツネやカラスなどの動物たちが人間のように語り、
知恵や愚かさをユーモラスに映し出します。
擬人化の目的は、道徳や風刺。
日本のように命を宿すのではなく、
命を通して“社会”を見つめるのが特徴です。
また、道具や食べ物は魂を持つ存在ではなく、
芸術や哲学の対象として描かれます。
香りや彩り、盛りつけの構図までもが「美学」。
食卓が芸術作品となり、人生を味わう哲学がそこにあります。
しかし近年は、日本のアニメや映画の影響で、
食べ物や動物が“心を持つ存在”として受け入れられ始めました。
若い世代は、美だけでなく“温もり”を感じる描写に惹かれています。
🍷 命に寄り添う日本、
美を語るフランス。
✈ フランス語も一緒に楽しみませんか?
文法や発音は、YouTubeチャンネル YUMEVOJA フランス語への扉 で解説しています。
さらに詳しい学習記録や再挑戦ストーリーは、このブログのカテゴリー 「フランス語 再挑戦」 へどうぞ。

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🧿 アラビアへの扉
― 命を描かず、祈りで包む文化 ―
アラブの世界では、命は**唯一の神(アッラー)**のもの。
人も動物も自然も、神から預かった存在として尊ばれます。
そのため、生き物を写実的に描くことは避けられ、
代わりに**幾何学模様(アラベスク)や書の芸術(カリグラフィー)**が発展しました。
生命の形ではなく、秩序と調和によって“神の美”を表現するのです。
繰り返す線や円の模様には、「永遠」への祈りが込められています。
それは命を描かないことで、かえって命の尊さを伝える芸術。
現代の若者たちは、日本のアニメや文化に触れ、
“命を描くこともまた祈りの表現である”と感じ始めています。
それでもなお、心の奥には「創造は神に属する」という静かな信仰が息づいています。
🌙 命を描く日本、
祈りで包むアラブ。
“わからない”を、楽しいに変える。
それが「アラビアへの扉」
