区切り1−1|2024年6月16日(開始)
一冊の本との出会い
八十八か所巡りに挑戦しようと決めたとき、私は何も知らない初心者でした。
手がかりにしたのは、ネットで購入した一冊の本。ページを開けば、道のりや作法が書かれていて、「これを読めば何とかなる」と心の支えにしていました。今思えば情報は古く、実際の旅では苦労するのですが、それでもその本は、私を最初の一歩へと導いてくれた存在でした。
理想と現実のスタート
当初の計画では、JR阿波大谷駅から風情ある道を歩きながら1番札所に向かうつもりでした。
けれど小さな無人駅には車を停められず、結局、直接一番札所まで車で向かうことに。理想どおりにはいかない、そんなスタートでした。
巡礼用品取扱所で揃えた最低限の装備
境内に隣接する巡礼用品取扱所で、白衣、菅笠、数珠、納経帳、納札、線香、ロウソク、ライター、教本といった最低限の装備を整えました。
お店の方は「これで十分ですよ」と優しく声をかけてくださり、簡単な作法も教えてくれました。さらに「車をしばらく停めさせていただきます」とお願いすると、快くうなずいていただけたのも心強い出来事でした。
可能な限り歩くお遍路へ
私は関西から車で四国に入り、そこからは電車・バス・船を組み合わせ、可能な限り歩くことを目指しました。
今では車やバスで巡る“歩かないお遍路”が主流ですが、私にとっては「できるだけ自分の足で歩くこと」が旅の実感につながっていました。
区切り打ちという選択
とはいえ、完全な歩きお遍路は、今の私には時間的に無理。
そこで選んだのが「区切り打ち」でした。仕事や生活の合間を縫って出かけるため、必ず予定通りに帰らなければならず、その緊張感は半端ではありません。
ときには「本当に間に合うのか」と不安になることもありました。
それでも、少しずつ歩みを積み重ねることで、自分のペースで巡礼を続けることができました。
初日の緊張と不安
白衣に袖を通し、菅笠をかぶり、数珠を手にした瞬間、まだ一歩も歩いていないのに、すでに旅人になった気がしました。
けれど、心の中には大きな不安もありました。続けられるのだろうか、自分に務まるのだろうか。
緊張と期待が入り混じり、とても写真を撮る余裕はありませんでした。
ブログを始めようと思った瞬間
この日の私は日帰り。
帰路につくころ「この経験をブログに残していこう」と思いつきます。
写真が一枚も残っていないことに気づきましたが、不思議と悔しさはありませんでした。
むしろ、記録よりも大切な“体験そのもの”を胸に刻んだような気がしたのです。
一年後に残った装備
ここに載せているのは、一年間を共に歩んだ今の装備です。
白衣は暑さに耐えられず、途中で自分で袖をほどいて取り外しました。
区切りのたびに少しずつ装備を買い足し、それを“自分へのご褒美”としてきました。
ひとつひとつの品に、そのときの思い出が刻まれています。

「一年共に歩んだ装備。袖を取った姿も、今では旅の歴史を物語っています。」
袖から生まれた非売品の小物入れ
ほどいた袖は捨てずに縫い合わせ、小物入れへと生まれ変わりました。
腰に巻けるようにしてあり、数珠・ろうそく・ライター・線香、納札・賽銭袋が収まるように区切っています。お参りで必要な順番です。納経帳も入れられます。
市販品にはない、まさに“非売品の優れもの”。
巡礼の必需品をまとめて身につけられるこの袋は、今も私の旅を支えてくれる大切な相棒です。

「白衣の袖から作った腰巻き小物入れ。順に巡礼小物がセットできる、唯一無二の品。」
旅のはじまり
こうして私のお遍路一人旅は、第一歩を踏み出しました。
次回は、いよいよ一番札所の境内に足を踏み入れる、その瞬間のことを綴ります。

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🧿 フランスへの扉
フランス人の「休み愛」は世界トップクラス。
年間の有給休暇は最低5週間が法律で保障されていて、これに祝日を合わせると実質7〜8週間は休める計算。特に7月末〜8月は「バカンス月間」で、パリのパン屋やカフェまで「8月末まで閉店します!」の張り紙。観光客は「ご飯が食べられない!」と泣くことも…。
でもフランス人はケロッとしていて、むしろ「働いてる方が変」なんです。
だからこそ別れのあいさつも、休暇前提のこの一言。
フランス語フレーズ
👉 « Bonnes vacances ! »(ボンヌ ヴァカンス!=良い休暇を!)
✈ フランス語も一緒に楽しみませんか?
文法や発音は、YouTubeチャンネル YUMEVOJA フランス語への扉 で解説しています。
さらに詳しい学習記録や再挑戦ストーリーは、このブログのカテゴリー 「フランス語 再挑戦」 へどうぞ。

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🧿 アラビアへの扉
アラブ圏の休みはリズムが独特
まず週末は金曜+土曜が多く、金曜はモスクに集まり祈りを捧げる「聖なる日」。
さらにラマダンが明けると「イード・アル=フィトル」という大型休暇に突入。国や会社によりますが、3日〜1週間が定番。
しかも「今年は○日から○日まで休み!」と発表されるのが直前で、なんと休暇開始の数日前に政府から正式発表なんてことも。突然「明日から休みです!」と告げられ、学校も役所もいきなりストップ。
日本人の「綿密な計画」とは真逆ですが、その大らかさが旅人にはちょっと羨ましい自由さに見えるのです。
アラビア語フレーズ
👉 عطلة سعيدة (ʿuṭlah saʿīdah=アトラ サイーダ/楽しい休暇を!)
“わからない”を、楽しいに変える。
それが「アラビアへの扉」
バラ世代が、もう一度夢を追いかける──
一度は諦めたフランス語。今度は「アウトプット中心」で再挑戦!
語学学習の苦さも、楽しさも、ゆっくりyoutubeで発信していきます。
AIに導かれ?(苦戦中 笑)
Canvaとアフレコで描く、ゆるくて詩的なフランス語の旅。
良かったらYouTube遊びに来てくださいね。